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2018年9月16日_ヨルク・シュマイサー
学生の頃、お金も無いくせにやたらと高い画集や写真集を買っていたものでした。PARCO出版のヨルク・シュマイサー銅版画作品集もそのうちの一冊。3,500円と30年前当時の学生にとっては高額なのに躊躇なく購入し、今も大切に我が家の本棚に。
そんなヨルク・シュマイサー没後初の回顧展を観て来ました。ドイツ人でありながら清水寺や紫禁城など東洋的な主題が多いけれど、実は木版画を勉強するために京都芸大に留学していたこと、奥さんが日本人であることなどを初めて知りました。このチケットに採用された絵は←南極のモーソン基地なのですが、なぜか日本の絵巻物のように見える不思議。
シュマイサー作品の魅力は、絵の中に花や植物/貝殻/骨など小さな美しきものがちりばめられていること、クセのある読めない文字(英語の日記らしいけれど)、デザイナー心をくすぐる大胆な構図、全てが私の好みのタイプなのでした。
旅する版画家らしくスケッチに必要な道具を←こんな風に持ち歩いていたという。左上のサインもカッコいいではないか。あまりのカッコ良さに図録を買ってしまいました。図録に寄せられたロジャーパルバース氏の文章も、クスリと笑えるちょっといい話なのでした。 |
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