2018年4月8日_青野文昭展とその図録
昨年9月に吉祥寺で観たこの展示は本当に素晴らしかった。そもそも青野文昭という造形作家の存在はそれまで全く知らなかった。
“「修復」をテーマに「壊れたもの」を拾い集め、その欠損部分を自らの知識と想像力によって「なおす」というスタイルで制作・発表をしている。”という、チラシに書かれた文章に惹かれて観に行ったのでした。
今頃になって図録が届いたので改めて確認してみるが、この面白さは写真ではなかなか伝わりづらい。図録の完成が大幅に遅れたのはそのせいなのか?
←このタンスで囲まれたお部屋の内部は、他人の家のにおいが染み付いていることもあり、モノから人の存在を強く感じる不思議空間であった。カッコ良くもなければおしゃれでもないこの空間に、なぜ魅力を感じるのか。自問自答を続けている。
そして、図録に書かれた保坂和志氏の文章がまた面白くて、さらに打ちのめされる。保坂氏の書籍はウチにも何冊かあったはず、と本棚を漁ってみる。保坂氏もまた「何が面白いのか」うまく表現できないけれど、私が面白いと感じている作家のひとりであった。
図録の文章は、青野展とは全く関係無いようでいて実は同じことを言っていると感じる。ここに書かれた「残響」という本も読んでみたくなった。「この人の閾」は持ってなかったっけ。また本棚を漁る。そして書店へ走るのであった。
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2018年2月11日_人生3本立て
昨年の今頃はDavid Bowie isでボウイの足跡を振り返ったけれど、アレ以来、死ぬ前に人生を振り返るのが流行っているようで…。といっても、この人たちはまだまだ死にそうにありません。
「デビッドリンチ:アートライフ」はリンチの生い立ちから映像作家に至るまでのことを本人が語るドキュメンタリー作品でした。最初の長編「イレイザーヘッド」の撮影中に父親が尋ねて来て「映画なんか止めてちゃんと就職しなさい」と言われ、家族の無理解を思って泣いた。というエピソードが披露されています。リンチほどの人でもそんな目に遭うんだな。みうらじゅん氏も「美大に入ったらアイツらを見返してやる」というような詩を残していました。若い頃の葛藤がアーティストを育てるのだなと再確認しました。
ところで谷川俊太郎氏はというと、もう次元を超えているというか、既に悟りを開いている、まるで仙人みたい。詩人とはそういうもの。この人の前では何を言ってもくだらなく思えて、なんだか無口になってしまいそうだなと思いました。
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2018年1月13日_ナチスのデザイン
松田行正氏の本「REDヒトラーのデザイン」を本屋さんで立ち読み(スミマセン!)してたら←これらについて言及していたので、慌てて家へ帰って本棚の奥からお宝を引っ張りだしてみました。左下:1983年YMO散開コンサートのツアーパンフ。右下:散開後に発売されたYMO写真集。上:その写真集に挟まっていた、散開後に公開された映画「プロパガンダ」のチラシ。えーとこれワタクシ全部観ましたのですが…。当時中3だった私にとってはとにかくカッコいい意外の何者でもなかった。でもこれ今やったらアウトなんですね。散開ツアーの舞台セットはまさにナチスの演説台を思わせるもので、映画の最後にはこのセットを砂浜で燃やしてましたね。それは後にこうなることを予測してのことだったのでしょうか。また、今朝のワイドナショーでは、年末の「笑ってはいけない」でエディマーフィーに扮した浜ちゃんを笑ったことが黒人差別にあたる云々を安藤優子さんが解説してましたね。 これもまた同じ穴のムジナ。松ちゃんは「そんなつもりじゃ」と言いたげでしたが…。もう「盗んだバイクで走り出す」ような歌は歌っちゃいけないのかな。作り手は自分で自分の首を絞めているだけなのかな。正月早々考えさせられました。
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