2003年2月、埼玉県武里団地にて撮影。武里団地は、埼玉県で最大といわれる住宅団地で、私が生まれてから18歳までの間すごした町、いわば故郷でもあります。幼いころから私は、このドミノ倒しのように立ち並ぶ団地に囲まれて育ちました。そのようすは今も変わらず、5階建てなのにエレベーターもない。引越屋泣かせの作りです。団地内にあった四つの小学校も今は二校に減ったらしく、出会う人は老人ばかり。あとはゴミ回収業者と補修工事の職人さんたち。公園も閑散としている。私のルーツについて考えたとき、まずこの団地のことを思わずにいられない。写真家としてのライフワークになるかもしれないと考え、予告編としてサイトで発表してみることにしました。