2013年12月29日_ウチの猫の最期について
チューヤさんが死んで一か月たちました。今回は生物学的な興味から撮影した写真などです。悪趣味と思われる方もいるでしょうが、私はやはりコレクター(蒐集家)なので、哀しい気持ちと同時進行での自己表現なのです。
←「デザインあ」みたいにキレイに並べて撮るべきでしたが、まあこんなもんか。この3年くらいの間に自然に抜け落ちた猫の爪。あと乳腺腺腫付近に、ある日カサブタ状のものが現れ、それが毛と一緒に剥がれたモノ。爪は一つ一つの形がとても美しい。しかもこんなにたくさん。自然の摂理を感じます。
←今年四月のチューヤさんと死ぬ一週間前のチューヤさん。やっぱり相当痩せたんだな。
最期の日,夕方帰宅するとワーワーと大きな声で鳴いた。眼は開きっぱなしだったけど何も見えてないみたいだった。深夜1時くらいに地震があって様子を見にいったらハフハフしながらもまだ息をしてた。そして明け方4時頃にケホケホ聞こえたので見たらもう血を吐いて痙攣してた。動かなくなったので眼を閉じてやろうとしたら、眼の周りが涙で濡れていた。
とても辛い経験だったけれど、忘れたくないのでここに記録しておく。
チューヤという名前の由来は「昼夜帯(ちゅうやおび)」からきているそうです。ウチの猫と同じ、白と黒半分ずつの模様と聞いてはいたけれど、ちゃんと調べてみると、表は色柄で裏は黒などの帯で、表と裏を昼と夜に例えて「昼夜帯」というのだそうな。民族学的な意味でのハレとケみたいで、今さらながら良い名前と思いました。
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2013年11月30日_ウチの猫と延命治療について
11月29日早朝4時頃、ウチの猫チューヤさんは息をひきとりました。少量の血を吐いていたので死因はおそらく肺炎。獣医師も同意見でした。あっえーと文句を言いに行ったわけではなく、輸液の道具を返しに行ったら「今後の参考のために経過を聞きたい」と獣医師が言うのでお話したのです。良い先生に巡り会えたことは幸せだったと思う。肺炎が良くなったように見えたのは、抗生物質が効いていたから。やはり口から食べられないと回復は難しいとのこと。
←2011年7月頃の写真。ピンぼけだけどかわいく写っている写真は少ないのでここで発表しておく…。
私が輸液の件で迷ったのは、自分だったら死に際に延命治療は拒否したいと考えているから。三大延命治療とは胃ろう・人工透析・人工呼吸器のこと。輸液は人間でいう人工透析にあたります。(ちょっと違うかな)私が今作っている医学書がちょうど腎不全の本でサブタイトルは『透析までいかせない腎不全治療』。編集者たちの会話では「いかせないったって腎臓がだめになったら透析しかないけどね」「透析なんかやってるのは日本だけ。海外では腎不全になる前に感染症とかで死んじゃうし…」「日本は結局、栄養過多なんだよね」などなど。これは猫にもあてはまる気がします。
仕事がらみで読んだ本というのがこれ←。胃ろうは全て悪いわけじゃなく「ハッピーな胃ろう」もあるので良い選択をしようということが書いてあります。ウチの猫への輸液は、焼け石に水だったかもしれない。でも次に飼う猫もきっと腎不全になるだろう、その時のために今の段階で経験しておくべき?と考えたので輸液にふみきりました。チューヤさんは「いいから安らかに死なせてくれよ」と思っていたのでしょうか。
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2013年11月23日_猫に輸液を開始
11月15日頃より猫の呼吸音がおかしくなってきました。まるで鼻が悪い人みたいに、呼吸のたびに鼻の奥がフガフガ言っているのです。高齢なのは判っていたし、ウチで看取る覚悟を決めたつもりでしたが、こんなに始終苦しそうにしているのを見ると尋常でないような気がして不安になり、19日ついに動物病院へ連れていきました。3年前にもらってきた当初まったく懐かず、頭をなでさせてくれるまでに二週間ほどかかりました。こんなに警戒心が強くては初対面の獣医師に触らせるわけがないと、たかをくくっていたのですが意外にも診察室ではおとなしく、されるがままにしていました。X線&血液検査の結果、肺は繊維化して肺炎をおこしていて、猫によくある腎不全も重症度ステージ3から4の間(ステージは1から4まで!)。乳腺腺腫あり。腰の関節は骨と骨との間の軟骨がすり減っていて「これは排便の時そうとう痛いよ」とのこと。人間の高齢者と同様、満身創痍でした。とりあえず食欲が出てくれないと肺炎も治まらないので腎臓の調子を良くするために、自宅で毎日輸液をしろとのこと。えーそれって私の嫌いな延命治療ってやつ?と思いきや、ネットで調べると猫の腎不全治療はこれが主流になってきていると言うではありませんか。いくつか疑問は残るものの、なりゆきで輸液を開始することになりました。←おそろしや、我が家にリンゲル液があるよ。きゃーそして猫の背中に針を刺したわ!ほんの五分程度ですが、毎日これをやるのかと思うと疲れがどっとでちゃうな。実はこのあと出血してしまって…。ホントに冷や汗ものだ。←今まで我が家にあるべきはずもない医療器具が…。そりゃあ手ブレしちゃうわよね。
現在、私は医学書を作る仕事をしていて、その関係で「胃ろうは過剰な延命措置か」みたいな本を読んだりしています。今回の私の行動が正しいのかどうか、一生正解なんて判らないと思う。でも続けるしかないのかも。猫のフガフガ音は少し改善されたようですが食欲はまだ回復していません。
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2013年11月1日_屋上マニア
「授業をサボって〜」の清志郎も、タバコをふかしていたのは屋上でしたね。よくあるドラマのクライマックスでも主人公が本心を打ち明けるのは、なぜか屋上だったりします。しかし最近のビルやマンションの屋上は、鍵がかかっていて入れないように厳重に管理されています。自殺防止や犯罪に使われないようにとの配慮なのでしょうが、なんだかもったいない気がします。というわけで、入れる屋上にはどんどん入ろうキャンペーンを実施中。
←ここの屋上の目玉は、後楽園のジェットコースターが丸見えってとこでしょうか。ここでランチを食べたら気持ちよかろうと計画を練っていますが、椅子とテーブルほしいよねー。秋の空が高い。
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2013年10月19日_品川にて
どうしてもこれが食べたくなって、また品川に来てしまった。品川駅構内のTAMEALSというカフェで。ソーセージもパンも上にのってるピクルスも全て旨い。もちろんコーヒーも。約20年前にフランクフルトで食べたソーセージドックを思い出します。以前ドトールのメニューにもあったザワークラウトドックも旨かったけど、それ以上です!もうちょっとウチの近くに出店しないかしらTAMEALS。
品川に行ったもう一つの目的は、原美術館での森村泰昌展。メインのレンブラントよりも三島由紀夫の動画が見れて良かった。ショップでオリジナルの根付けを購入(ひょうたんの中を覗くと森村作品が見れる)。早速、がま口に装着してみたけど、重くて使いづらいので外してしまいましたとさ。
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2013年9月22日_デジタルでアナログ
iPhoneアプリで←こんなことが出来るのですね。光モレの位置はいろいろあって8パターンくらいから選ぶ感じ。フィルムカメラが売れなくなるわけだよね。そのうち心霊写真を撮るアプリなんてのも出そうですね。というわけで、写真表現は今デジタル飽和状態で、それに負けじとアナログの人もいろいろ考えて作ってる。さてさて私はどうすっぺー(あまちゃん風訛り)。とりあえず今はデジタル表現を楽しみたいと思っています。
ところでウチの猫ですが、この夏、たまに布団に入って寝てたりしてました。暑いのに…。ウチに来て3年目。だんだん遠慮がなくなってきたようです。
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2013年8月17日_刈込さんと再会
刈込さん江波ちゃんと三浦海岸での夏休みを堪能しました。刈込さんは、私が10代の頃通った美大予備校時代の恩師で、なーんと25年ぶりの再会。最初に出会った当時私は16歳で、刈込先生も芸大大学院生の若者でした。四半世紀もたつと多少人格が変わっててもおかしくないと思うのですが、期待通り刈込さんは当時と変わらず面白トークで楽しませてもらいました。この再会が実現したのもfacebookのおかげ。いろいろ問題はあるらしいけど、役に立つなあfacebook。そういえばドイツ在住のmichiさんとつながったときも感動だった。地球の反対側の人とチャットみたいに会話できて「ドイツと日本近いじゃん!」って思った。これからも最新技術の恩恵を受けて生きていくのかもしれない。歳をとれば、なおさらのこと。
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2013年7月7日_初物ふたつ
今年の夏、45歳にして人生初の買い物をしました。まずは日傘。 そもそも日焼けなど気にしないタイプのワタクシですが、暑さ対策として日傘の必要性を大いに感じる年頃となりました。しかーし、フリルのついた乙女チックなやつはどうも苦手。と思っていたら最近は銀色のレフ板みたいな超機能的なやつが出回っているではないか。すごく小さく折り畳めるタイプのものを購入。使うなら今でしょ!というわけで外に出てみました。うーむ確かに涼しい。いや涼しくはないけれど、ジリジリと照りつける日差しが直接あたらないだけで涼しく感じるものですね。これは毎日持ち歩かねば、と思いきや、これ折り畳むのが非常に面倒くさい。そして折り畳んだ形状が非常にオバちゃんぽい。このオバちゃんぽいものを毎日持ち歩いて毎日折り畳むのかと思うとウンザリしてきました。
←そして扇子。これも今まではフォーマルな感じのものしか見かけなかったのに、この形はカジュアル!うちわと扇子の中間くらいで丁度いい感じ。ホタテ型というのだそうです。今年の夏は電車の中もこれで涼しくすごせそう。
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2013年6月9日_45歳の誕生日
45歳といえば三島由紀夫が死んだ歳。20代前半の頃、三島由紀夫ファンだった私は「45歳まではなんとか生きるだろうけど、それ以降のことは知らん」と思ってました。さてさていよいよ45歳、どうしたものか。三島が生きなかった46歳以降をどのように生きるべきか、考える時がきたようです。
←美大予備校時代からの友人にしてガラス工芸作家、江波ちゃんからの誕生日プレゼント。モチーフは花と魚です。芸大受験の時の色彩構成の課題を彷彿とさせますね。ありがとう!
誕生日には毎度おなじみ西荻窪の気軽なフレンチ「オルガン」へ足を運びます。今日のメイン料理はヒグマのロースト赤ワイン煮込みです。わざわざシェフが出て来て説明します。「このヒグマの年齢は1歳で、まだ冬眠から覚めたばかり。ドングリしか食べてないので痩せて引き締まった体。だからこそ脂身も少なく獣臭さもあまりなく食べやすくなっております」可哀想に若くして死んだヒグマの身の上に想いを馳せ、ヒグマからパワーを貰って明日からも強く生きていけそうです。
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2013年6月1日_幸せコンポジション
結局、5月は更新することなく通り過ぎてしまいましたが、特に忙しかったわけではありません。のんびりと休日を過ごすことが多く、むしろだらだらしすぎて何もやる気が起きないまま日々を過ごしてしまったようです。
ウチの老猫チューヤさんですが、毎朝5時半には起こしにきて朝飯を要求。食後は←このように日光浴に励みます。先日のNHKスペシャルによれば「紫外線は浴びすぎると皮膚癌になるけれど、程々に浴びることでビタミンDを生成、免疫細胞が活性化し癌になりにくくなる」とのこと。さすがチューヤさん。ゴロゴロしてるだけではありません。いやどう見てもゴロゴロしてるだけに見えますけれど。
←最近の我が家の幸せコンポジション。
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2013年4月14日_日仏写真展2本立て
天気が良いので原美術館へ。ソフィ・カルを観に。視力を失った人に「あなたが最後に見たものは?」と問うて、その答えを写真と言葉で表現するというものでした。眼の見えない人にそんな質問をするなんて、ものすごく太った人に「トイレではどうやってお尻を拭くの?」と訊くのと同じくらい不躾で失礼な気がしますが、フランス人ならそんなことは平気なのでしょうか。しかも、視力を失った事情が「交通事故」とか「撃たれた」とか、想像すると恐ろしくなってしまうものばかり。なんだか怖くなってきました。
気を取り直して、オペラシティへ梅佳代を観に。「鑑賞ガイド」を読みながら写真を観ていると、そのまじめな文章がくだらなーく思える程、笑える写真のオンパレード。
どちらも他人のプライベートを覗き見るタイプの女性写真家。二人とも面白くて大好きだけど、友達にはなりたくないなー。もし友達だったら「私の写真は撮らないでね。絶対に」と念を押しておくべきだと思う。
←1999年、原美術館でのソフィ・カル。自分の失恋の痛手を癒すために、他人の「不幸な出来事」を聞き出して写真と言葉で表現するというものでした。この時もなんだか痛かった。2006年リトルモアで初めて観た時の梅佳代。この猫の写真は圧巻ですね。昔、パペポテレビで上岡龍太郎がつるべに対して「面白い場面に出会いやすいことも才能や」と言ったことを思い出したのでした。
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2013年4月7日_弓道場
西荻に大正時代からあるという古い弓道場です。毎日この近くを通るたび、中がどうなっているのか気になります。おもむきのある佇まいで、日曜には袴姿の礼儀正しい高校生らが集います。この貼り紙も大変気になるところですが、とても厳しそうなので気が引けます。
第二次大戦後、GHQが刀狩り的なことでこの弓道場を訪れたことがあるそうですが「弓道とはそういうものではございません!」と一喝して追い返したという伝説が残っているとかいないとか…。
←最後の一文に、その厳しさが垣間見えます。
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2013年3月23日_中央線の車窓から
今年の花見は中止です。うまぐわのマスター(2011年4月の日記を参照)が脳梗塞で倒れたので、と連絡が回ってきました。心配ですが麻痺は少ないので大丈夫(?)とのこと。しょうがないので通勤途中の桜で我慢。市ヶ谷のあたりは今こんな感じです。あーやっぱりiPhoneではうまく写りませんね。
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2013年2月13日_オイルサーディン
去年のバレンタインデーにネットで話題になっていた←このチョコ、ゲットしました。オイルサーディンのふりして中身はチョコレート!早速ウチのわがまま猫さんにプレゼントするも、もちろんまったく興味を示さず。これを見てたら本物のオイルサーディンが食べたくなってきた。
冬場は毛が密集してモコモコしているウチの猫ですが、最近抜け毛が多くなってきたような。もうすぐ春が来るのでしょうか。猫の抜け毛で春の訪れを感じる風情かな。
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2013年1月13日_いよいよ電子書籍
iPhoneに青空文庫を入れてみました。仕事で電子書籍を作ったりしてるのでiPadで確認用に見てはいてたけど、私生活で電子書籍なんて読みにくいに決まってるじゃん。と思ってました。実は既に漫画「ブラックジャックによろしく」を入れてみたのだけど、漫画をそのままPDF化してるだけなのでiPhoneサイズでは小さくて読みにくかった。でもこれは違いますね。文字の大きさを変えられるし、反転して黒地に白文字になったりもする。読みやすい!それでもやはり内容が難しいものは読む気がしないので軽いものから、と思って最初にダウンロードしたのはこれ←。カフカ「断食芸人」。他にダウンロードしたのも夢野久作とかそんなんばっか。
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2013年1月5日_ひきつづき刺繍
去年にひきつづき刺繍しています。年末は、刺繍の合間に年賀状を出しに行き、刺繍に疲れたら年越しそばを食べる。年が明けたら明けたでまた刺繍の合間に初詣に行き、刺繍しながらくだらない正月番組を見る。そのおかげで眼と右手の甲と首の後ろが痛いのですが、いつもの正月とは違う充実感。何もすることがなくダラダラするだけの正月休みよりも、こころなしか疲れが取れている気がします。やはり写経とはだいぶ違いますが…。
←まだクロスステッチしか出来ません。もっと違う縫い方にチャレンジしてみたい。
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